僕はクラウドファンディングという自分が好きなサービスに出会い、
市場を創るためにサービス運営会社にジョインさせていただきました。
そこで学んだことをまとめておきます。
この記事のタイトルの一部になっている「起業の科学」とは、この本のことです。↓
この記事の目次
市場が大きくなるとはどういうことか
日本における市場が大きくなるとは、人々の時間やお金の使われ方が、既存のものから別のものへ移っていくことだと思っています。
どうすれば市場は大きくなるのか
なので、大きくするためには、人々の時間とお金の使い方を変えなくてはなりません。
今回の例でいうと、もともとクラウドファンディングをやる必要のない、またはやる予定のない人に
クラウドファンディングをやってもらえば、クラウドファンディングの市場は大きくなります。
なぜならそこでつくお客さんの時間とお金の使い方が、クラウドファンディングを通じたものになるからです。
クラウドファンディングはどのような課題を解決するのか
まず、クラウドファンディングには2種類のお客さんがいます。
「クラウドファンディングを実施しようとする人(起案者)」「クラウドファンディングを通じて支援する人(支援者)」の2種類です。
「起案者」に関していうと、
大きく2つに分けることが出来ます。
①お金が欲しいというより、効率よくテストマーケをしたい
効率よくテストマーケが出来れば、多少お金がかかってもいいと思っています。
「値段が高いからいいものに違いない」という心理も働いているようです。
②プロジェクトを実施するために、お金がほしい
この目的を達成するには、クラウドファンディングのサービスを使わなくても、
口座情報をさらして、facebookの投稿やペラ1をページを作って、
「こんなことをしたいです、お金振り込んでください、振り込んでくれた方にはリターンがあります」で出来ます。
でもやはりペラ1を作る手間だったり、
乞食感を緩和させることだったり、
期間を絞って限定感を創出することだったり、
金額や達成率を表示して一種のお祭り感を創出するのには、
クラウドファンディングプラットフォーム(PF)を使うメリットがあると思っています。
クラウドファンディングPFによっては拡散のお手伝いもしてくれるので、
知らぬ誰かの支援も期待できます。
なので自分の周りで完結させるよりは、認知や調達額の最大化を考えるとPFを利用した方がいいかなと思います。
解決したいのは「手間」、あとは「知らぬ誰かの支援」に期待しています。
以上が「起案者」の思いです。
そして、「クラウドファンディングを通じて支援する人(支援者)」は、
大きく3つに分けられると思っています。
①ものが欲しい
新しい製品を起案者が作成し、テストマーケするようなプロジェクトです。
そのプロジェクトページ=商品の宣伝を見て、欲しいと思って支援(購入)します。
新しい物好き・体験に価値を感じる人が支援してくれます。
これは新製品のプロジェクトが多く、身内支援はさほど関係ないと思っています。
②知り合いを応援したい
身近な友達が、「こういうことをやりたいからお金ちょうだい」に答えるパターンです。
情にお金が出ていくパターンです。
誕生日プレゼント・お祝いのプレゼントをみんなで出し合うのと似ていると思います。
③お金を有効に使いたい
ぼくがもともとそうなのですが、
「金ないんだけど、やりたいことがある」人に対して、お金を使うことで満足感を得るパターンです。
自分でなにか一時的な欲を満たすものに使うよりも、
こういう人にお金を使った方が、自分の満足度は高くなるのではと感じる人です。
起案者が「テストマーケを中心に行いたい」のであれば、
支援者①③を集めるような動きをする必要がありますし、
起案者が「実行のためのお金欲しい」であれば、
支援者①②③すべてに対してアプローチをかけていく必要があると思います。
市場を創出し、ビジネスとして成立させるということ
課題を解決し、対価としてお金を頂く、
その結果、利益が残れば、ビジネスとして成立すると思っています。
まず、プロジェクトが達成しようと失敗しようと金をとるのは
利用者にとって優しくない。ハードルが高く、一般の人は挑戦しにくい。
成果報酬でお金を頂くのがよいと思います。
成果報酬の手数料は、
ビジネスとして成立するかどうかで決めるのがいいと思います。
手数料をどれくらいもらえたら、ビジネスとして成立するのか。
実際に回してみないと見えない数値も多々あると思うので、
事業計画の精度を高めることに時間を使うのは不要だと思います。
(80点の精度で作ることはもちろん必要ですが、100点を目指すのは時間の無駄だと思っています)
ある程度数値が見込めて来たら、
ビジネスとして成立させるには何をすればよいかをを考えます。
答えとしては「全部やる」なのですが、
それは資本力のある会社しかできないと思います。
まずは選択と集中で、どこにリソースを割くべきか。
一点集中で、ビジネスとして成立する見込みがあるかどうか、見極めます。
事業として走らせる前に、「どんな人が使ってくれそうか」という予想があると思いますので、
その人たち周辺に向けてアプローチします。
例えば、「このカテゴリの起案者ならこの手数料でも成立しそうだから注力しよう」とか、
「このカテゴリは頑張っただけ赤字になる可能性が高いから、撤退とか手数料あげることを検討しよう」とか。
大量に金があるなら全方位で攻めるのがいいと思いますが、
限られたリソースの中ではあまり手を広げすぎず、まずは着実に利益を取りに行く体制を作るのがいいと思っています。
広告費で赤字になっている分には良いと思います。広告を止めたら利益が出るレベルにはならないとビジネスとしては成立しないのではという考えです。
課題があって、それを解決して、結果利益が出るのかを気にしたいです。
事業計画作るときも、
ある程度現実的な見込みを作って、
あとは予想通りになんか行かないんだから、えいやで決めるしかないと思っています。
0→80点にはする必要があると思っていますが、80→100点にする必要あるのか、という話です。
80点から100点にするために、偉い人たちがたくさん集まってうーんと考えるよりも、実務に時間を使った方がよいのではということです。
実際開始したら現実の数値を見込めてなくて乖離して苦しんで、あの一生懸命みんなで考えた時間はなんだったんだと思うことを防ぐためです。
まとめ
まとめると、
ビジネスとして成立させるために、
価値が最大化する(利益が残る)と見込まれるお客さんを見つけ出し、
まずはそのお客さんに集中してアプローチをかける。
(お金・リソースが大量にあるなら別だと思います)
その見込まれるお客さんは、都度変えていいと思います。
利益が安定的に見込めて来たら、お客さんの枠を広げていき、
もともと使う予定のなかったお客さんにも利用してもらいます。
文字で書くと簡単に見えてしまうのですが、
実行するのは全然簡単じゃないです。
でもシンプルなものだと思っています。
思ってた以上にまとまらなかったので、
更新するかもしれません、。
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余談ですが、「インターネットが好きです」という言葉は、
インターネットを社会インフラの一種と考えると、
インターネット当たり前の世代からすると、
「僕は水道が大好き!」「ガスって超便利で画期的!」「電気って色んな種類があるけどぼくはその中でも●●が好きだなー」
と同じ感覚なんだろうなあと思いました。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
取り急ぎ御礼申し上げます。